『デイリー新潮』が『エイベックス』松浦勝人会長が自身のYouTube番組で喋ったあれやこれやを、“女性蔑視”、“聞くに堪えない暴言”と糾弾しています。

私は、記事の内容云々の前に、会長のYouTube登録者が17万5,000人以上もいたことに少々驚きました。
六本木辺りのキャバクラで会長と同席しているような気分を味わいたい…そんな願望が登録に駆り立てるのでしょうか。

記事を読み、私の頭には“確信犯”という言葉が浮かびました。

確かに女性タレントの容姿に関しての中傷発言は、聞くに堪えないものがあるでしょう。
何様?と言いたくなるような…まぁ、もしそう言ったとしたら“エイベックスの会長様!”とでも答えるのでしょうけれど…。

会長の発言をひとつひとつ改めて検証してみると、微妙に焦点がずらされている気がしました。

深田恭子を評して“深キョンはもうババア”とか、菜々緒を“うすらでっかい女”と言ったとしても、彼女たちの所属事務所が厳重抗議のリアクションを起こすことはないでしょう。
それは広瀬すずを“ウチの子に聞いたら性格が悪いって”と言ったことについても同様です。

実に巧妙に、先方が反論できないような言葉で取り繕っているのが透けて見えてきます。

もしクレームが来たとしても“ごめん、ごめん。ウチの所属タレントがそう言っていただけ”とか、“深キョンのカレシは俺の友達だから…”といった逃げ口上が見える発言ばかりでした。
上手に逃げてるなぁ…と感心してしまいます。

糾弾した『デイリー新潮』が提示した質問に対して答えなかったことには、仕事が忙しく締め切り時間までに間に合わなかったとし、“ああいうのが「切り取り」って言うのよ。自分たちの都合のいいことしか書いてない”、“5時までに答えろってテメエらの都合でやっておいて(答えなかったことに)俺がまるで逃げたかのように記事書いてんじゃん”とも発言していました。

“悪意がある記事っていうのがあるの”、“そんなに悪いんだったら謝りますよ”、“もしも、あの発言によって(本人が)本当に傷ついてるんだったら謝りますよ”とも…。
また、『エイベックス』の株主総会に合わせて記事を掲載したことにも怒っているようでした。

実に滑稽ですね…。

私には、『日刊ゲンダイ』紙上で会長を揶揄した記事を書いたとき、スタッフを通じて物凄い勢いで記事の削除を要求された経験があります。

自分の都合の悪いことには非常に敏感で、掲載されてすぐに猛抗議をしてくるのに、実名を挙げて自分が喋ったことは“これは感想。こちらから見た景色を言っただけ。蔑視も誹謗中傷もしてない”とは…。

芸能記者目線で言わせてもらえば、会長の“北川景子も昔はかわいかったと思うけど、どっかいじったのか知らんけど、それから全然かわいいと思わね~な”発言は、女性蔑視の前に明らかな営業妨害にあたると思いますし、“どこかいじった”を公にするのなら“〇〇病院で××の施術を受けた”まで明らかにするべきでしょう。

“内田有紀はおばあさん”、“石原さとみは面倒くさい”…これが同じエンタテインメント業界内の、大きな会社の会長が口にすることでしょうか。

21日に行われた参院選を前にした党首討論会ではある党首が「ある大金持ちの方が、これ以上税金を取らないでくれ。(岸田総裁が金融所得課税20%の税率を上げようとするなら)今度こそ日本から出て行くとおっしゃっていました」との話も暴露され、その日の夜にはこの“ある大金持ち”が会長であることもいくつかの媒体で報道されました。

実名を挙げたYouTubeは日本の税制に対する怒りからなのかはわかりませんが、どうせ暴走するのなら、“寸止め”ではなく、正々堂々と真実を語ってほしいものですね、御自身のいろいろな噂も含めて。

『エイベックス』の会長たる人物であれば、もう少し襟を正して欲しい…スタッフや株主様たちはどう感じていらっしゃるのか、聞いてみたい気がします。